名前 | 白鉄鉱 Marcasite |
分類 | 硫化鉱物 |
グループ | 白鉄鉱グループ |
化学組成 | FeS2 |
結晶系 | 斜方晶系 |
硬度 | 6 - 6.5 |
比重 | 4.89 |
屈折率 | |
色 | 真鍮色 |
光沢 | 金属光沢 |
劈開 | 不完全(柱面に弱い劈開) |
断口 | 不平坦 |
条痕 | 灰黒 |
白鉄鉱は黄鉄鉱と同じ成分を持つ多形体でダイヤモンドと黒鉛同様有名なペアです。成分が同じなため似たような特性を持っていますが白鉄鉱は不安定で450℃以上では急激に黄鉄鉱に変化しこのような環境では全く存在しないそうです。有名なイリノイの太陽黄鉄鉱(叉はドル黄鉄鉱)とよばれる円盤状の黄鉄鉱は以前は太陽白鉄鉱と呼ばれていたようですがすでに黄鉄鉱になっていることがX線解析により判明し現在では黄鉄鉱になっています。大学などの古い標本ではまだ白鉄鉱のラベルがついているところあがあるようです。 白鉄鉱はとても面白い椰子の葉のような形状をします。新鮮なうちは強い輝きを持ち形状の面白さから金属鉱物の中では最も美しい鉱物のひとつです。この点では黄鉄鉱と見分けがつきます。しかしながら長い年月の間に空気中の水分をとり込み硫酸を作りだし周りにまきちらし硫黄を開放し酸化していきます。よって輝きは失われ最後にはボロボロになってしまいます。しかしその一方たいへん魅力的な鉱物でもあり私達収集家にとっては楽しむべき長年の変化ではないでしょうか。(新鮮さを長持ちさせるにはケースなどに乾燥剤を入れ密閉して保管すると良いでしょう) |
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