鉱物学上ではガーネットは15種の鉱物のグループ名で一般的化学式は「A3B2(SiO4)3」でAにはCa(灰),Fe2+(鉄),Mg(苦),Mn2+(マンガン/満)、BにはAl(アルミニウム/礬),Cr3+(クローム)等が入ります。以下に代表的な6種類をあげます。
(1)アルミニウムを主成分とするアルミニウムざくろ石 |
グロッシュラー |
Grossularite |
灰礬ざくろ石 |
Ca3Al2(SiO4)3 |
比:3.5 |
屈:1.75 |
パイロープ |
Pyrope |
苦礬ざくろ石 |
Mg3Al2(SiO4)3 |
比:3.6 |
屈:1.73 |
アルマンディン |
Almandine |
鉄礬ざくろ石 |
Fe3Al2(SiO4)3 |
比:4.3 |
屈:1.83 |
スペサルチン |
Spessartine |
満礬ざくろ石 |
Mn3Al2(SiO4)3 |
比:4.2 |
屈:1.80 |
(2)鉄を主成分とする鉄ざくろ石
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アンドラダイト |
Andradite |
灰鉄ざくろ石 |
Ca3Fe2(SiO4)3 |
比:3.8 |
屈:1.89 |
(3)クロームを主成分とするクロームざくろ石
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ウバロバイト |
Uvarovite |
灰クロームざくろ石 |
Ca3Cr2(SiO4)3 |
比:3.8 |
屈:1.86 |
ざくろ石は変成岩や火成岩中にごく一般的に発見され高温と高圧力によって生成される類質同像鉱物で12面体、24四面体の結晶が一般的です。砕屑岩質の堆積岩中でも発見されますがそれらは沈殿による結晶ではありません。硬度があり劈開がなく透明でたいへんきれいな色があることから宝石にもなります。多く産出するためあまり高価ではないようですがとても美しい宝石です。グロッシュラーのうち透明褐色のものをヘッソナイト、緑色をツァボライト、メキシコ産で黄緑色石のサロストサイト、アンドラダイトのうち緑色をデマントイド、蜂蜜色をトバゾライト、チタンを含み黒くなったものをメラナイトと呼ぶ別名もあります。
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