苦灰石は厚さ100メートル前後の厚い層を構成することが多く砂岩、頁岩、石灰石などともに堆積岩層のシーケンスを構成する鉱物です。世界中に分布していてこの層は苦灰岩あるいは苦灰石質の石灰石と呼ばれています。苦灰岩は地球の表面でできるものではなく堆積された豊富な石灰石や方解石、霰石が塩分を持っているマグネシュウム豊富な地下水、またはは熱帯の海洋環境が作用し苦灰岩を作り出します。変成作用によるもではありません。
ドロマイト(苦灰石)はフランスの鉱物学者Deodat de Dolomieuに因んで付けられて名前です。日本名は字から分かるようにマグネシュウム(苦)とカルシュウム(灰)の鉱物であることを表しています。アンケライト(Ca(Fe2+,Mg,Mn)(CO3)2)、クタノホラ石(Ca(Mn2+,Mg,Fe2+)(CO3)2)と個溶体でマグネシュウムの一部が鉄に置き換わりその量が多いとアンケライト、また、マンガンに置き換わるとクトナホラ石になります。苦灰石の結晶の特徴に結晶面が湾曲になる特性があります。ピンク色の結晶、真珠のような光沢、湾曲する結晶面はこの鉱物の魅力ある特徴です。(すべての結晶がそうではありません)結晶面が湾曲になる鉱物としては苦灰石のほか石膏やリチア雲母など4つの鉱物が知られています。 |